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就活ルールの再検討を受けて
 経団連の発表によれば、活動時期など就活ルール(就職協定、紳士協定)が
また変更になりそうである。

 検討されているのが2021年春入社の学生からであり、検討理由の一つは20年
の東京五輪の影響を考慮してのようだが、その翌年に元に戻すことはほとんど
ないだろうから、後付けの理由であろう。

 ご存知の通り、今は三月解禁、六月面接解禁であるが、有名無実化している
ことは既成の事実。検討されているのは4案だという。
 1.三月に説明会と面接を一体で解禁
 2.企業の採用活動の自由度を高めるためルールを「目安」に変える
 3.説明会解禁を大学三年の十二月、面接を四年の四月に戻す
 4.通年採用の広がりを受けてルール自体を廃止する

 現時点でいえば、1.2.は実態に近い。現ルールはあってなきがごとくであり、
あっても採用活動の妨げにもならない。3.は無視であろう。ルールを破ること
への心理的な後ろめたさを感じたとしても、それにも増して人材確保が優先さ
れ、他社との人材争奪戦に邁進しているのが現状であろう。

 現状、七−八月に開催されるサマーインターンシップからが解禁ともいえる
し、早い学生では三年の二−三月に内定がでてしまう。「ルール」「目安」…
守るべきものではない。

 では、ルール撤廃か…多分、教育側は何らかの「歯止め」を要求するであろ
う。でないと、学内におけるガイダンスや指導の目安がなくなってしまうから
である。気ぜわしく落ち着いて学業に専念できない可能性が高い。さて、結論
はどうなるかだ。


             (2018/08/06 人材開発メールニュース第985号掲載)


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