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管理職になりたくない
 最近、管理職になりたくない若手が増えていると言われています。管理職で
はなく、管理職の手前位?でやっていきたい…そんな声を聞くこともあります。
面白いもので?管理職(マネジメント)を強化したいと相談がある時には、こ
の管理職になりたくないという話題がよく出てきます。

 管理職になりたくないと理由としてよく出てくるのが「割が合わない」とい
うフレーズです。忙しい、大変だ、責任が重いポジションにもかかわらず、割
が合わないという言葉がよく聞かれます。しかし、実際に割が合わないのかど
うかはわからず、管理職になると意外にそうでもなかったという声を聞くこと
もあります。逆にどうすれば割が合うのかもあいまいで、いずれにしてもイメ
ージが先行していることが多いと言えます。

 管理職であることや、管理職になることに対して悪いイメージが強すぎると、
組織の活力が弱くなります。管理職に限ったことではありませんが、組織の中
に敬遠されやすいポジションがあることは健全ではありません。

 こういう場合、これまでの手法では、管理職を魅力あるポジションに変えて
行こうとするアプローチが取られるわけですが、意図的に魅力あるポジション
にしようとする動き自体が不自然であり、一時的な措置としては有効かもしれ
ませんが、根本的な課題の解決につながっているかどうかは不明です。また魅
力が無い状態になった時に塗り替える必要があるのかもしれません。

 これだけ働き方や働く人の価値観が多様化する中で、「管理職になりたくな
い」という声をどう捉えるのか、人材開発・組織開発の大きな課題だと言えま
す。管理職の存在や組織の在り方そのものが、問われているのではないでしょ
うか。


             (2018/02/19 人材開発メールニュース第962号掲載)
                          humanize:吉次 潤


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