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働き方は与えられるものではない
 先日、学生の方から「働き方改革」について質問を受ける機会がありました。
これから就職活動を行うにあたり、世間で評判?の働き方改革に力を入れてい
る、関心を持つ企業に入りたい…そのいう類の質問でした。

 当然、これからの時代を考えると、企業がどのような雇用環境を作ろうとし
ているのか興味関心を持つことは良いことだと思います。就職活動においても
そういう意識を持つ学生が増えてくると予想されます。

 ただ個人的には、古い考え方なのかもしれませんが、最初から働き方を気に
するよりも、数年はあまり細かく考えずに経験を積むことも必要だと思います。
勿論法令を遵守できていないブラック労働は別ですが、経験を積むことで始め
て、自分はこんな働き方をしたい(こんな働き方をしたくない)ということを
研いでいく時期も必要だと感じます。

 人口減少が進む中で、ますます労働市場の流動性は高まると予測されます。
働く側から考えれば、様々な環境で働くチャンスが増える時代でもあると言え
ます。選択肢が増える中で経験を積み重ねながら、少しずつ自分なりの働き方
を考えることもできる時代であると言えます。どのような働き方をするか、仮
説を持って取り組むことは大切ですが、実行・検証がさらに必要です。

 働き方や雇用環境も今後変化のスピードが上がることが予測されます。働き
方や雇用環境に関しては所属する会社や組織から与えられるものではなく、互
いに作っていくという感覚が求められます。個々人が自分の求める働き方を表
現できる、組織がその中から取捨選択しながら雇用環境を整備していく、そう
いう姿が今後益々必要ではないでしょうか。


             (2017/08/07 人材開発メールニュース第936号掲載)
                          humanize:吉次 潤


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