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働き方・新たな雇用環境を生み出す
 最近働き方に関する取り組みや話題が増えています。政府においても「働き
方改革」担当大臣を任命するなど、これまでの労働慣行に対して改革を求める
動きが強くなっています。

 特に長時間労働の是正は大きな課題として取り上げられています。今まで以
上に時間生産性の向上を図るとともに、さらに柔軟な多様かつ働き方を準備し
てより多くの方に働く機会が提供できる取組が必要になります。

 多様な働く機会、雇用環境の提供に関しては、総論としては理解が進んでい
るようですが、具体的に現場へ落とし込む段階でどう進めていくのか、悩みも
増えている状況ではないでしょうか。

 多様な働く機会を考える上で、いくつかの観点があると具体的に検討しやす
くなります。代表的なものとしては「だれでも」「いつでも」「どこでも」と
いう視点があります。同じ業務を遂行しくために「だれでも」できるようなこ
とを優先するのか、「いつでも」を優先するのか、「どこでも」を優先するの
か、どこから変えていくのか、変えていけるのか、変えて行きたいのかを考え
ると、少しアイデアが具体化されます。

 「だれでも」ということであれば、雇用形態関係なく業務を遂行できる人材
を増やすという進め方になります。「いつでも」ということであれば、会社側
の時間の括りではなく、働き手側の働きやすい時間を優先するということにな
ります。「どこでも」ということであれば、会社と言う場所に限定することな
く、働き手が働きやすい場所を優先するということになります。

 当然、他にも様々観点があると言えますが、いかに自社の業務にあった新し
い雇用環境を提供できるかが重要なポイントです。「だれでも」「いつでも」
「どこでも」だけでなく、様々な働き方を生み出すことが、経営者・人材開発
担当者に求められます。今後の企業経営・組織運営においては「働き方」その
ものが企業や組織の存在価値や競争優位性を決める大きな要素になるのではな
いでしょうか。


             (2016/09/26 人材開発メールニュース第893号掲載)
                          humanize:吉次 潤


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