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参議院選挙を終えて
 参議院選挙が終わった。
 事前の世論調査や大手マスコミの報道から、投票前には結果がわかっていた
が、本当にそうなったのだから今年、選挙権を得た18-19歳も拍子抜けしたこ
とだろう。因みに、選挙権を得た18-19歳は約240万人、1世代120万人。改めて
少子化の実態を目の当たりにした気分だ。

 ところで、各党の選挙公約、雇用・労働関係だけを見ていくと、書き方・言
い回しに多少の違いはあるものの、多くの共通項がある。「最低賃金1000円」
「同一労働・同一賃金」「保育士の待遇改善、○万円賃金アップ」、女性、高
齢者活用…と続く。

 これだけ多くのテーマで与野党が合致しているのだあるから、これから開か
れる国会審議が期待できるものだが、多分、実際は喧々諤々、まとまるのか心
配になる。

 なぜか、例えば保育士関連など財源が曖昧なまま、選挙戦略として取り上げ
られた感もあるのだ。

 最低賃金にしても、景気の先行き不透明、株価は一喜一憂の状況だが、円高
の進行は避けられないだろう。輸出系の企業は賃上げどころではないし、パー
トやアルバイトの不足感から都心は時給1000円超えは既に現実のものであるが、
地方は耐えられるのか。

 「同一労働・同一賃金」も実際問題として可能なのか、はなはだ疑問である。

 といっても、賢明な国会の先生方であるから、そして“公約”であるのだか
ら、近い将来、目に見える成果にしてもらいたいものである。
 どの党、候補者に投票したかは別だが、一票に賭けた思いを実現させてもら
いたい。


             (2016/08/01 人材開発メールニュース第886号掲載)


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