皆さん、初任給が一番高い企業はどこで、月額いくらもらえるかご存じでし
ょうか。

　今年、私の教え子が某ベンチャー企業から内定をもらい、その初任給が26万
円（基本給）と聞いて（というより、学生から「本当にもらえるのか」という
問い合わせを受けて、その初任給目当てに応募したのじゃないのか）、情報収
集した過程で出てきた。

　現時点で日本最高額の初任給は、大阪に本社があるN社で、50万円である。
いきなり年収で600万円！驚きである。教え子の26万円も驚きの数字だが、そ
れでも約2倍近くある。ネットでランキングが発表されており、2位が37.5万円、
いかに第一位の会社が突出しているかがわかる。

　さて、労務行政研究所が調査した東証第一部上場企業227社の初任給は、大
卒21万313円、大学院卒で22万7,505円である。因みに前述した初任給ランキン
グの50位が25万5千円、院卒さえも追いつかない水準である。

　新卒採用の競争激化、他社との待遇面での差異化・アピール材料ということ
もあり、同研究所の調査によれば、今年も33.9％の企業が「全学歴引き上げ」
したとのこと（据え置き66.1％、2：1の比率）。

　しかし、さまざまな条件や選考基準はあるのだろうが、22歳の新卒がいきな
り月給50万円、年収600万円である。うらやましいことはもちろんだが、それ
に見合う人材がいて、能力があるのか、そして、それを如何に選考できるのか、
興味は尽きない。


 　　　　　　　　　　　　（2016/07/18 人材開発メールニュース第884号掲載）