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「ジョブ・カード作成アドバイザー」講習を受けて
 5月に「ジョブ・カード作成アドバイザー」制度の講習を受け、そのアドバ
イザー証の発行を受けてきた。旧制度の際にも講習を受け、発行を受けたのだ
が、旧制度では発行後一年間に30人の人にジョブ・カード作成支援をしないと
更新できず、そうした機会がほとんどないので、ここ二年は存在すら忘れてお
り、久々に思い出して受講に至ったのである。

 しかし、2−3年、制度に接していない間に「ジョブ・カード作成アドバイザ
ー」と名称も変わり、ジョブ・カードそのものの目的も大きく変わったことに
は驚いた。

 元々、ジョブ・カードは正社員経験の少ない人を対象として、対象者の職務
経歴や学習歴、免許・資格などを「ジョブ・カード」という書類にまとめ、企
業における実習と教育訓練期間における研修・学習と組み合わせた職業訓練を
受けることにより、その後の就職活動やキャリア形成に活用する制度である。

 それが、昨年10月から大きく制度が変更になり、「ジョブ・カード」の位置
づけも「生涯を通じたキャリア・プランニング」及び「職業能力証明」ツール
として、『在職者』も対象に加わった。

 在職者でいえば、ジョブ・カードは自身が社内で積んできたキャリアや職業
能力を記録として残し、更新していくことができるツールとなる。
 隣で一緒に講習を受けていた方は、大手企業の工場で育成担当をしており、
ジョブ・カードを通じて、社員とのキャリア面談を実施する予定だと言ってい
た。今後、こうした取り組みをする企業も増加してくるのだろう。また、在職
者に関しては、転職希望者も対象でキャリアの棚卸しや職務経歴書作成のベー
スとしての使い方があるようだ。
 もちろん、電子化できるので、社員のキャリアやスキルの“見える化”につ
ながるかもしれない。


             (2016/06/20 人材開発メールニュース第880号掲載)


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