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「ゲス○○」談
 エイプリルフールだと思って、少々ラフな話にお付き合い願いたい。

 いささか旧聞の類になった感があるが、今年の流行語大賞にノミネート必須
である「ゲス○○」。その一つ「ゲス議員」としてマスコミ等に叩かれて辞職
した衆議院議員がいた。

 その辞任記者会見は2016年2月12日、何度も水を口にやり、大きなため息を
ついての記者会見は、耳に手を当て、更に号泣しながら会見した兵庫県議と並
んで、ショーとしては面白かった。

 しかし、更に面白かったのは、ゲス議員の記者会見から数日後、この議員は
現職として日経ビジネス「敗軍の将、兵を語る」というコーナーに『「イクメ
ンNG」、まさか!』のタイトルで登場してくるのである。

 元々、この議員は「育休取得」問題で話題になった人で、記事もその内容で
あった。しかし、育休の対象である第一子が生まれた前後に「ゲス」行為に及
んで糾弾された訳で、何とも間の悪い記事である。まあ、刷ってしまったもの
はしょうがないが、日経ビジネスを開いて笑ってしまった。

 ところでこの記事を読むと、「育休中の歳費は公職選挙法に抵触しない形で
福祉団体に寄付する」と書いてあり、それなりの決意も窺える。しかし、議員
辞職した今では、歳費もゼロになり育休どころか、“主夫”としての子育て専
念になっているのではないか。

 日経ビジネスの「敗軍の将…」コーナーに「ゲス」行為で登場願える日はく
るのだろうか、それが少し気になる春である。


             (2016/04/04 人材開発メールニュース第870号掲載)


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