Back Number

大きな代償
 「ゲス不倫」−好感度抜群な女性人気タレントと人気上昇中の4人組バンド
の男性ボーカルとの不倫報道。写真とラインのやり取りをすっぱ抜いた週刊文
春はこの報道を含めて現職大臣の政治とカネの問題、そして育休宣言の若手代
議士を「ゲス不倫議員(後に辞職)」と、次々とスクープを続けている。男性
ボーカルや名球会メンバーの麻薬疑惑も週刊文春の報道である。

 しかし、不倫発覚後の白々しい「お友だち」の言い訳、誰が信じるというの
だろうか、あの会見の台詞を考えた当人、事務所関係者など大人が集まってい
るのだから、もっとマシな(いや、正直に認める)言い訳を考えつかないのだ
ろうか。そして1週飛ばして、決定的なラインのやりとりのスクープ。ここで
万事休すという感じだった。

 不倫の代償なのか、会見(事後対応)の代償なのか、CM10本を打ち切られ、
テレビのレギュラー8本、ラジオ1本も出演がなくなり、結局、タレント休業。
なんとその代償の大きいことか。私は事後対応のお粗末さが招いた結果という
感じがしてならない。

 ところで、「ゲス不倫」「ゲス○○」と今後は、この「ゲス」が付くことが
流行りそうだ。やや時期が早くて心配ではあるが、今年の流行語大賞の候補に
は十分な資格があるだろう。因みに、この不倫の渦中の二人だが、「離婚=卒
業」「離婚届=卒論」「文春=センテンススプリング」男性ボーカルのラジオ
番組の「一時降板=休講」など、流行語大賞になりそうなワードを多数繰り出
してくれた。

 更に、二人の不倫をすっぱ抜かれて大変な目にあっているにも関わらず「あ
りがとう文春!」と御礼を言われたのだから、文春も「してやったり」だろう。

 しかし、CMも含めてのマスコミへの露出の多さ、好感度が高かったこともあ
り、女性タレントへの風当たりは男性ボーカルよりも格段に強く、内容はどう
であれ釈明会見を開いたのは女性タレントのみ。
 そこには“両成敗”の結末はなかったようだ。


             (2016/03/07 人材開発メールニュース第866号掲載)


Go to Back Number Index
Go to Top Page