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問題解決をするでもしないでもない領域
 人事・人材開発部門に関する批判?の一つとして、人事・人材開発部門は流
行に弱いという意見があります。○○法や××法など、周期的に?流行ってい
るものを取り入れては、いつのまにか無くなって、気が付くとまた別の何かを
取り入れている。特に現場からは、その度振り回される…そんな不満が聞こえ
てきます。

 人事・人材開発部門に限らず、流行のものを取り入れることは珍しいことで
はありません。流行っているものは、時代が要請している、ニーズを反映した
ものであると言えます。しかし、それを闇雲に次から次へと取り入れていると、
やはり流行りものに弱いと言う批判が出てくることも当然です。

 自社の状況を鑑みながら、流行っているものを取り入れる、取り入れない、
もしくは一部取り入れるなど、選択が今後益々必要になります。わが社、この
組織にとって必要か否か?そういう選択場面が増えることが予測されます。

 同時に人事・人材開発部門など、仕組みや施策を作る部門は、時として「作
らなければならない、進めなくてはならない」と言った「〜しなければならな
い」という考え方に固執し過ぎることがあります。作ること進めることに積極
的に成り過ぎることもあります。これからは、それぞれの目的を達成するため
にもっと「しないこと」や「止めること」を決めることが必要になるかもしれ
ません。

 さらには、「する」「しない」を考える必要のない領域をつくることも重要
です。問題解決行動には必ず「する」「しない」という選択があります。「す
る」「しない」を考える必要が無い領域とは、問題解決行動が必要ないことを
意味します。禅問答のような感じかもしれませんが、本当の意味で問題が無く
なった状態であると言えます。
 いつこのテーマをテーマにしなくて済むか、そんな発想も必要ではないでし
ょうか。

             (2015/09/14 人材開発メールニュース第842号掲載)
                          humanize:吉次 潤


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