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“東京”五輪・新たな競技から新たなヒーロー・ヒロインを
 新国立競技場のデザイン、その莫大な建設費、その建設費の分担問題での混
乱、そして競技場の東京地区以外の分散…と、“東京”オリンピック・パラリ
ンピックは爽やかなスポーツイベントとは何ともかけ離れてきたが、8月末に
決定される追加競技でも混迷度が増してきた。

 現在、有力視されている候補に、野球・ソフトボール、空手、スカッシュ、
ローラースポーツ、スポーツクライミングなどが挙がっているうえ、これに、
ウェークボード(水上スキー)、ビリヤード、綱引き、ボーリング、ダンス、
3人制バスケ(3×3)等が、われこそはと手を上げているという。何となくわ
かる競技もあるが、初めて聞く名称もある。

 私は、これまで日本では馴染みのない競技の採択をすべきだと思う。旧来の
競技であれば、出場してくる選手も何となく目に浮かぶ。野球などはその典型。

 ところで、2014年のソチ・冬季オリンピック、日本のメダルは、フィギア・
スケート、スキージャンプ、ノルディック複合とおなじみ、お家芸的な競技に
加えて、スノーボード・ハーフパイプ、フリースタイル・ハーフパイプと、馴
染みのない競技から3つのメダルを獲得している。

 そこには、これまでの顔ぶれにない、才能を発揮した選手たちがいたのであ
る。水泳、柔道、体操…才能溢れる勝機の高い選手がたくさんいる競技も楽し
みだが、新たな競技から才気煥発な新たなヒーロー・ヒロインが生まれるのも
楽しみではないか。

 サッカー・なでしこジャパンの面々も、この競技が生まれなければいなかっ
たのである。



             (2015/08/24 人材開発メールニュース第839号掲載)


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