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インターンシップの可能性
 「採用選考に関する企業の倫理憲章」の変更に伴い、今年の採用活動は大き
く変化しつつあります。特に採用スケジュールに関しては、いわゆる超大手企
業が倫理憲章を遵守して取り組む一方で、外資系の企業や中堅・中小企業が独
自の展開を見せる動きが活発化しており、多様化が進んでいます。

 多様化する採用活動の代表例としてインターンシップが増えていることが挙
げられます。新規でインターンシップを導入する企業が増えています。
 その一方で、目的を明確にしないままにインターンシップをスタートしたた
めに、インターンシップの学生を確保できない、学生は多少確保できたが受入
体制が十分でなく、参加した学生に対し負のブランディングになってしまった
等、インターンシップの導入・運営に関する相談も増えています。

 インターンシップに関しては、政策的にも重点領域になっています。経済産
業省のホームページでも、インターンシップの効果的進め方や様々なツールが
入手できます。
 <ご参考> 経済産業省:インターンシップ推進
  → http://www.meti.go.jp/policy/economy/jinzai/intern/intern.html

 インターンシップは、本来自社の内容を広く知っていただくものであり、採
用に限定されるものではありません。採用に関しても、直近の採用を意識して
行うこともあれば、長いスパンで考え将来的なファン獲得を意識して行うもの
もあります。
 採用の場面で活用するにしても、当然ながら、企業の状況・特性に応じた設
計が必要になります。募集段階でも、集まりやすい企業(業種・職種)かどう
か、またどう差別化を図るか、創意工夫が必要になります。

 採用の理想形は、必要なヒト(人数・能力)を確保することです。一名採用
するのであれば、必要とする一名が応募し(探し出し)、仲間として加わるこ
とです。母集団の多い、少ないは、あまり関係ありません。

 必要なヒトをいかにして調達するか、創意工夫の領域が広く、深いインター
ンシップは、今後益々重要になると考えられます。多種多様なインターンシッ
プ・プログラムの開発が期待されますが、今後その設計・運営を担う専門人材
の育成が企業・地域でもカギになると言えます。

             (2015/01/19 人材開発メールニュース第810号掲載)
                          humanize:吉次 潤


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