Back Number

2018年問題、参加する魅力が求められる時代
 新卒採用の後ろ倒しで、次年度の採用については、何とも言えぬ不透明感が
漂っています。また、その先には「2018年問題」も控えているため、採用や人
事の担当者からは難しい時代になるという話題が増えています。

 2018年問題とは、日本の18歳の人口が2018年頃から減り始め、大学進学者が
減っていくことです。これまで日本の18歳人口は、団塊のジュニア世代と言わ
れた1992年の205万人から減り始めていますが、その間大学進学率が上がった
ため、18歳人口は減るものの大学進学者は逆に増加していました。しかし、い
よいよ2018年には、さらに18歳人口が減少し、大学進学率もこれ以上伸びない
ことが予想され、大学進学者が急速に減ることが予測されています(大学も淘
汰される時代になると言われています)。

 昨年頃から急速に求人が回復し、人手不足が叫ばれていますが、これまでは、
大学卒業者も微増している状況でした。しかし、今後は少し求人が落ち着いた
としても、そもそも大学卒業者が大きく減少し始めるため、人手不足の状態が
慢性化かつ深刻化する可能性があります。

 事業を進めていく上での要員管理については、以前から言われていることで
もありますが、減らすことは容易でも増やすことは難しい時代に突入していき
ます。今まで以上に、要員計画については量・質両面からのマネジメントが必
要になります。

 特に雇用形態に関してはさらに多様化が進むことが予想され、たくさんの人
々の働き方を組み合わせることで事業や組織を運営することが求められます。
それぞれが働く理由や組織に参加する理由も異なる中で、多種多様な面白みが
感じるられるような組織運営が求められます。

 人手不足はどちらかと言うと暗いイメージで伝えられることがありますが、
従来のやり方に囚われずに、柔軟な発想が求められます。参加する魅力がある
ところに人が集まる時代になると予測されます。個人にとっても組織にとって
も、面白いチャレンジができる時代になるのではないでしょうか。

             (2014/11/17 人材開発メールニュース第802号掲載)
                          humanize:吉次 潤


Go to Back Number Index
Go to Top Page