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コンディショニングを考える
 最近、組織開発や人材開発の仕事をする中で、コンディションニングという
言葉を聞く機会が増えました。その名の通りですが、組織(チーム)としてま
た個人としてコンディションをどうコントロールするかという意味合いです。

 以前から言われていることですが、一人一人の能力を向上させることも勿論
大切ですが、持っている能力をどう発揮するかがさらに重要です。個々のコン
ディションが整っていないとチームとしてのコンディションも整わず、実力が
発揮しにくいと言えます。また逆にチームのコンディションが整わなければ、
個々のコンディションに悪影響を及ぼし、同じように能力が発揮しにくいと言
えます。
 いずれにしてもコンディショニングが不十分だと、個人レベルでも組織レベ
ルでも期待に応えるような結果・成果が得難いと言えます。

 いかに良いコンディションを保つかは、人材開発・組織開発の大きなテーマ
です。当然のことながら、個人も組織も様々な関係性の中で存在しているため、
関係先の変化により、新たなストレスが発生し、それに伴いコンディションが
刻々と変化します。コンディションに限ったことではありませんが、変化のス
ピードや質量が大きくなっていると言えます。

 変化に対応するためには、「段取り八部」と言われるように事前の準備が重
要です。特に最近では、工程的な段取りだけでなく、心・マインドの部分で仕
事に臨む準備ができているかどうかが重視されています。心身共に充実した形
で、仕事に取り掛かる準備ができているか、どの職場でもまだまだ追求できる
テーマでもあります。

 機会があれば、少し周りを確認していただきたいことがあります。それは、
あいさつ代わりに何気なく交わされる「調子どう?」という言葉です。この言
葉が日頃からたくさん飛び交う職場は比較的安心・安全な職場が多いと言えま
す。無意識で交わされているのかもしれませんが、そこで生まれる会話・対話
によって、場が活性化しています。逆にそういう言葉さえ飛び交わない職場は、
何かが通っていないのかもしれません。
 皆さんの周りではいかがですか?

             (2014/06/30 人材開発メールニュース第783号掲載)
                          humanize:吉次 潤


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