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人事担当者に求められるプロデューサーの役割
 新卒・中途に限らず人が採り難くなったと言う声が増えています。特に中小
企業では、募集をかけても集まらない、集まったとしても求める人材(人物像)
と見合っていない…そういう声が増えています。

 既に言い古されていることですが、人口(特に労働力人口)が減少していく
中で、これからの人事担当者・経営者は、プロデューサー的な役割が増えると
予想されます。自分の番組(事業)を顧客から支持を受けるために、多様な人
材(タレント)を探し出し、キャスティングしながら、番組を作っていくよう
なイメージです。

 素人からベテランまで様々なタレントがいて、色々な組み合わせが考えられ
る中で、番組にあったタレントの構成が必要になります。例えば、経験や実力
のあるタレントを起用しようとすればギャラ(労働条件)も高くなります。ギ
ャラの前に、いかに魅力ある企画や脚本(戦略や計画・ビジョンやプラン)を
立てて、タレントが参加したい、そこで実力を発揮したい(モチベーション)
と思えるかも重要です。
 ビジョン・プランとタレントが相まって番組が出来上がり、その組み合わせ
によって視聴率(業績)が決まってくると言えます。

 いずれにしても、年々タレントの価値観・就業観・仕事観などは、益々多様
化することが予測されます。様々な要望や意思を持つタレントをいかにマネジ
メントしていくのかが大切になります。

 今話題になっている限定正社員についても、賛否両論が沸き起こっています
が、単純なYes、Noという話ではなく、何故、限定正社員を導入しようとして
いるのか、良い点と悪い点を丁寧に見ていく必要があります。各企業の人事担
当者(経営者)は自社で何を(どこを)取り入れるかを考える必要があります。

 繰り返しになりますが、タレントが限られていく中で、いかに新たな才能や
可能性を引き出すか、人事担当者・経営者のプロデューサー的な役割が大きな
カギを握っていると言えます。


             (2014/06/16 人材開発メールニュース第781号掲載)
                          humanize:吉次 潤


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