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2014年・雇用政策基本方針
 先日、厚生労働省から「雇用政策基本方針」が発表されました。
 <ご参考> http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000042055.html

 総花的ではありますが、中期的な政策はこの「雇用政策基本方針」をベース
に展開されますので、ご一読されることをお薦めします。

 今回の基本方針では、将来ビジョンとして「仕事を通じた一人一人の成長と、
社会全体の成長の好循環」が掲げられました。6年前、2010年に掲げられたビ
ジョンは「すべての人々が能力を発揮し、安心して働き、安定した生活ができ
る社会の実現」。当時は、雇用・生活の安定に主眼が置かれていましたが、安
定重視から持続的な成長への移行が求められています。

 雇用を取り巻く環境変化を踏まえ、安定から持続的成長に移行するために、
ビジョンの実現に向けての基本的な考え方として、(1)「社会全体での人材
の最適配置・最大活用」、(2)「危機意識をもって『全員参加の社会』を実
現」の2点が掲げられました。人口減少が進む中で、“全体・全員”という点
が特徴的だと言えます。

 人口減少に関しては、これからさらに地域格差が激しくなると予想されます。
児童生徒数の減少は、地域によって大きく異なっていますが、その異なり具合
が、大きな格差を生み出すと予測されます。学校の統廃合が進んだり、児童そ
のもののグローバル化が進んだり、各地の小中学校で起こっていることが将来
の地域像を映し出していると言えます。貴重な子供たちにどんなステージを準
備するのか、大きな課題です。

 雇用政策基本方針に限ったことではありませんが、一人一人の成長を全体の
成長へつなぐ、好循環をつくることは、これから様々な分野において必要にな
ります。少なくとも身の回りの組織において、好循環が作られていなければ、
社会全体での好循環にはつながりません。
 まずは、身近な範囲で「一人一人の成長が、全体の成長につながっているか
どうか」一人でも多くの方が、そういう視点を持つかとが必要です。一人一人
の成長が全体に…人材開発担当者が担うべき大きな役割だと言えます。

             (2014/04/14 人材開発メールニュース第773号掲載)
                          humanize:吉次 潤


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