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レポート指導の現場から・2013年秋
 前回の話に引き続いて、私の通っている大学のことを取り上げたい。
 前回、毎回の授業でレポートを書いてもらうと書いた。レポートの内容は、
就活に関係するものとして、自己PRや学生時代に打ち込んだこと、あるいは自
己分析の助けになるようなテーマを与えてきた。以前、このコラムで何回か書
いたが「自分のことを動物にたとえたら…」もそのテーマの一つである。

 毎回、書き方を指示する。「具体的に」「行動例を書く」「話材は大学時代
に限る」などいくつかのルールを示して書いてもらうようにしているが、回収
してコメントを付けようと読み始めると、落胆の底に突き落とされる。

 ルール通り書いてくれるのは2割を切る。具体性の水準がわからず抽象度の
高さで悩まされることが圧倒的に多いが、高校時代は書かないで、と言った5
分後には高校時代で書いているのが30−40人いる、ダイエットや家族ネタはNG
よと言っている側から4−5人がそのネタで攻めてくる。

 「アピールポイントは一つに絞れ」と言っても三つも四つも書く輩が30人く
らいいる。「短所は書くな」の指示に、冒頭、いきなり短所から書き始める奴
が10人くらいいる。

 「これは私に対するいじめ、逆アカデミックハラスメントか!」と思う仕打
ちにのたうち回る。本当に私の話を聞いていないことがわかる。彼ら彼女らに
悪気はないのだろうが、辛い!苦しい!!

 それでも、似非教育者?として、「大学時代に絞ろう」「具体的に書こう」
「短所は入れないで」懇切丁寧にコメントを付けて、軌道修正を図る。「先ほ
ど授業で言っただろう!!!!」「話、聞いていろ!」言えない自分が健気で
ある。トホホの状態がこれからも続く。

             (2013/11/18 人材開発メールニュース第753号掲載)


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