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ビジョンとプランを鮮明に
 キャリア関連の相談を受けている時に、明確な目標が見えずにモヤモヤして
いるような人は結構います。「何かしなければいけないと思っているが、何に
取り組めばいいかわかりません」、そういう話もよく聞きます。個人的な感覚
ですが、目標がはっきりしていない人の会話には、共通点があります。それは
名詞が多く、動詞や形容詞が少ないと言う点です。

 例えば、「仮に何も制約が無いと考えた時に、どんな仕事をしたいですか?」
と質問すると、まだはっきりしていない人は、「営業」「企画」「接客」など
職種?だけを答えたり、または「メーカー」「広告」「サービス」など業種?
だけを答える、しかも名詞形(体言止め)で、という傾向があります。
 一方、はっきりしている人は、「○○を○○するような仕事をしたい」と、
よりその場面がイメージできるような回答をします。

 いつも勿体ないと思うのは、職種や業種で回答するなど、少し形になってい
るので、そこから詳しく掘り下げることなく、そこで止まっている(止めてい
る)ような人が結構たくさんいることです。そういう意味では、目標がもう少
しはっきりすると、動きやすくなる人も多いようです。

 次に気になるのは、目標はある程度持っているものの、計画化されていない
というケースです。たまに「将来○○で独立したいと考えていますが、どうす
ればいいですか?」と聞かれることもあります。そういう場合は、まずは時間
軸に落としてみる、「いつまでにどこまでやるか」を明らかにすることを薦め
ます。
 「やりたいことはあります、でも…」そこから進まない場合は、時間を含め
た道筋が見えていないからではないでしょうか。時間軸に落として課題を明確
にすると、自分のやるべきこともそうですが、周囲の理解や協力が高まります。

 キャリアに関するテーマに限ったことでありませんが、何か動き難いと感じ
た時には、シンプルですが目標と計画を見直すことは有効なアプローチです。
ビジョンとプランをもう少し鮮明にするには?活き活きとしている個人・組織
は、セルフチェックが働いているように感じます。当たり前ですが、当たり前
のことをしっかり行動できる人・組織が信頼・信用されるものだと言えます。


             (2012/06/25 人材開発メールニュース第684号掲載)
                          humanize:吉次 潤


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