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やるべき事とやった事を書き記す
 仕事を進めていく上でマネジメントサイクル(PDCA)を回すことは重要です。
特に若手の人材には、PDCAをしっかり回していくためにも、やるべき事とやっ
た事を書き記すことを薦めています。

 最近は、様々な業務アプリが開発され、書き記すよりもソフトを活用して管
理する機会も多いようですが、仕事を覚える・情報の取り扱いを覚えるという
側面においては、地道に手書きで進めることも必要な気がします。書き出して
から、効率的・効果的にどう管理するかを考えた方が、仕事の筋道がわかりや
すいと言えます。

 自分(自部門)の仕事を書き記す上で、やるべき事とやった事を“両方”書
き記すことは大切なポイントです。
 やるべき事を書き記すことは、仕事を設計することです。計画的に、目的・
目標を明確にして仕事に取り組むことが可能になります。
 やった事を書き記すことは、自分の足跡を残すことです。取り組んできた仕
事の量や質を明らかにする、完了したものが増えていくことは、そのまま成長
のプロセスを可視化しているとも言えます。

 前者はTODOリストなどを利用して、後者は日報などを利用して管理している
ことが多いようです。敢えて“両方”書き記すことが望ましいと表現したのは、
実際の現場では、どちらかに偏って運営されている(よく利用されている)こ
とが多いためです。

 人や組織によってもそれぞれ個性や特徴がありますが、TODOばかり書いてい
る、日報ばかり書いていることは意外とあります。実際は、TODOも日報もどち
らか一方を書き出すために利用するものではなく、両方を管理すべきものです
が、前述の通り偏った運用が多いのが実情です。

 どちらかに偏って運用していると、多くの場合は形骸化し、本来の目的から
かけ離れていきます。業務改善の場面でも良く使う方法ですが、偏りをチェッ
クし、修正するだけでもかなり違います。計画する(設計する)ことと実行す
る(経験・完了する)両輪で、両輪を意識することで仕事に対する深い理解が
進むのではないでしょうか?皆さんの周りではいかがですか?


             (2011/08/29 人材開発メールニュース第643号掲載)
                          humanize:吉次 潤


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