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行動ができていないとは?
 どこの現場でも、「やるべき事が実行されていない」「行動ができていない」
と言う話を聞くことがあります。人材開発の現場では、モチベーションと合わ
せてどう行動させるかというテーマは頻繁に取り上げられます。

 行動について考える際には、二つの視点が大切だと言われています。
 一つは、行動が「起きやすいか」、もう一つは、「続きやすいか」という視
点です。モチベーションと言う言葉も様々な場面で使われていますが、結局は
行動を起こすことにプラス(マイナス)に働くか、行動を続けることにプラス
(マイナス)に働くかという視点で、使用されているのではないでしょうか。

 しかし、実際の現場ではあまり「行動の起きやすさ」「行動の続きやすさ」
を分けて考えるようなことは少なく、「起きやすい」=「続きやすい」と捉え
られているケースが多いように感じます。
 「起きやすい」と「続きやすい」は、当然似ている所もありますが、必ずし
も一致するものではありません。三日坊主という言葉もありますが、スタート
したが続かない…という行動もあります。

 「行動ができていない」という場合には、やはり「起きる」「続ける」と分
けて考えた方が問題点も分析し易く、アイデアもたくさん出てきます。「起き
やすさ」を強化(減退)する要因、「続きやすさ」を強化(減退)する要因は、
個々の価値観によっても大きく異なります。
 また「強化することを促進」対策を打った方が効果的な場合もあれば、逆に
「減退することを抑制」する対策を打った方が効果的な場合もあります。当然
その場合は、「できていないこと」の原因分析だけでなく、「できていること」
の原因分析も必要です。

 行動ができていない…今一度、様々な観点から分析すると、行動強化要因の
ヒントが見えてくるのかもしれません。皆さんの周りでは、いかがですか?


             (2011/08/08 人材開発メールニュース第641号掲載)
                          humanize:吉次 潤


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