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基本に戻って、目標の確認を!
 「先行きが不透明…」という話題も聞き飽きた感がありますが、最近、目標
づくり(設定)についてお手伝いする機会がありました。目標設定のお手伝い
をしながら改めて実感しましたが、先行き不透明・不安感が先行する現在のよ
うな環境においては、目標を見直す=わかりやすくすることは大事なことだと
言えます。やるべきことが見える、明らかにすることでモチベーションは確実
に上昇します。

 目標設定をどう取り組むかは様々な方法があります。何に対する目標かとい
う点でも異なりますが、日頃やっているのは、できるだけシンプルに以下の3
点に集約して行うようにしてます。1)なにを:重点課題、2)いつまで:期
限・期間、3)どの程度:達成基準・レベル、という3つです。
 まずは、提出される目標に上記3項目が含まれているかを確認します。突き
詰めれば、3つ以外のことは除外します。3つとも記入されているようであれ
ば、目標を作成した人の周囲(上司、部下、関連部門の人など)に回覧し、理
解(共感・納得)できるどうかや意見なども集めた上で、本人にフィードバッ
クしています。

 不思議と少し意識してやると、日頃の会話の中でも、「何を」「いつまで」
「どの程度」という言葉が増えてきます。誰か一人でなく、チーム全体で目標
(チーム全体の目標&メンバー個々の目標)を共有するとコミュニケーション
も円滑になっていきます。

 何をすればいいか迷っている時には、目標(目標を構成する3点)が、明確
でないケースがほとんどです。前述の通り、本人が合意・納得した上で、やる
べきことが明らかになると行動が変わります。逆に言えば、やるべきジョブや
タスクが見えないことは、非常に不安なことです。しかし、実際は、日々のジ
ョブやタスクがはっきりせず「どうすればいいのか?」と悩んでいる職場や個
人も存在しているように思われます。

 当たり前ですが、「今日何をすればいいか、わからない」という状態は不安
です。そうならないためにも、絶えず目標を定めることは大事なことです。今
期→今月→今週→今日とブレークダウンする方法もあれば、まずは、今日だけ
に焦点を当てて、何をすべきかを設定する方法もあります。

 いずれにしても、環境が悪い、結果が出ないと嘆く前に、まずは目標(足元)
を見直す、徹底することで、明かりが差すこともあるのではないでしょうか。


             (2009/03/02 人材開発メールニュース第521号掲載)
                          humanize:吉次 潤


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