Back Number

やる気…高めることと失くさないこと
 マネジメントにおいて、やる気を高める、維持することは重要なことです。
特に現在のように採用が難しい環境においては、いかに人を採用(獲得)する
かも大事ですが、既存のメンバーにいかにやる気を持たせ、実力を発揮させる
かが、今後益々重要になってくると考えられます。

 マネジメントにおいて、やる気を高める、維持する方法は色々ありますが、
進め方(方針)と言う視点で考えると「やる気を高めること」を中心に考える
方法と、「やる気を失くさないこと」を中心に考える方法が存在します。同じ
ようなことではありますが、どちらを優先して考えるかは、人によって異なる
ように思われます。

 組織におけるマネジメント、誰かのやる気を高める・維持するという場面に
おいては、どちらの方法が良い・悪いということはありません。大事なのは、
「誰か」=相手がどちらの方法を望んでいるかによって効果の大小が決まって
くると言えます。

 前述の通り、どちらが良い・悪いと言うことではありませんが、人それぞれ
にどちらを優先するか、傾向があるように思われます。特にマネジメントを推
進する立場にある方々は、自分自身の傾向について把握していた方が、マネジ
メントが進めやすくなります。やる気ということに限ったことではありません
が、何かについて改善したいと思った時には、いかに自己分析が客観的にでき
ているかがポイントになります。自分自身の思考・行動の傾向を把握して初め
て、効果的な対応策が検討・選択できると言えます。

 また、上記のようなことは個人レベルだけでなく、組織(職場)や企業単位
でも傾向があると言えます。やる気を「高める」ことに重点が置かれる組織、
やる気を「失くさない」ことに重点が置かれる組織、様々な組織があります。
組織改革を進める場合も同様ですが、多くの場合は、無意識の内に導かれる力
(=文化、風土)が存在します。文化・風土と言われるものは、把握しにくい
ものではありますが、まずは現状を客観的に捉えることが必要だと言えます。

 読者の皆さん、また皆さんが所属する組織は、どちらの傾向が強いですか?


             (2007/09/10 人材開発メールニュース第448号掲載)
                          humanize:吉次 潤


Go to Back Number Index
Go to Top Page