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スケジュールは逆算形式で!
 人材開発の仕事をお手伝いする中で、何か一つの事を決めるにしても、意思
決定が早い組織(人)もあれば、意思決定が遅い組織(人)も存在します。仕
事を一緒にさせていただく上で、決定が早い方がやり易いのは、言うまでもあ
りませんが、決定が早い組織(人)に共通するのは、スケジュールを逆算形式
で考えている場合が多いように思われます。逆に言えば、意思決定が遅い組織
(人)は、スケジュールの終わりが決まっていないことが多いようです。

 逆算形式とは、まず納期を決め、そこから遡って段取りを決めていく方法で
す。納期から現在に遡り、段取りを組む中で、仕事の全体像も見えますし、明
らかに無理だと判断される場合は、もう一度納期を変えるか、段取りを変える
かの意思決定が必要になります。当たり前のことですが、納期を決めることで、
はじめて明確になる課題もたくさんあります。

 また逆に、仕事を進めていく上で、具体的な納期が定まっていないまま、で
きたら次に進めるといった積み上げ形式で、スケジュールを考えるような組織
(人)も存在します。積み上げ形式が全て悪いと言う訳ではありませんが、や
はりそのほとんどが、明確な理由もなく、ただ単に意思決定が先送りされてい
るケースが多いと言えます。意思決定が延び延びになると、その仕事に関わっ
ている人は、本当にその仕事(業務・作業)は必要なのか?…仕事を担当する
人のモチベーションを下げてしまうことも多いと言えます。

 年齢・社歴に関係なく、何か仕事を頼んだときに納期を確認してくる人は、
安心感・信頼感を感じます。丁度、新入社員研修を実施している時期ですが、
学生と社会人の違いとして、時間に対する意識は大きなギャップがあるように
思われます。時間をどのように使うかによって、新入社員の成長スピードも異
なると言えます。できるだけ若い時期に納期意識や逆算形式でスケジュールを
考えることを徹底させる、根付かせる必要があると言えます。皆さんの周りで
はいかがですか?


             (2007/04/09 人材開発メールニュース第428号掲載)
                          humanize:吉次 潤


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