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足並みは揃ってますか?
 今年最初のワンポイントアドバイスです。
 本年もよろしくお願いいたします。

 年末から年始にかけて、挨拶回りも含め、企業の人事担当者の方々とお話し
する機会がありました。どこも一様に人材が不足しているという話題が多かっ
たような気がします。新卒採用も相変わらず過熱している感じですが、その一
方で、少し前の就職氷河期?を経験してきた20代半ばから後半ぐらいの社員か
らは、急に採用を強化した会社の姿勢に不満を持っている人もいるという話も
聞きました。環境の違いとは言え、20代半ばから後半ぐらいの社員は、自分達
が軽視されているように感じていることもあるようです。
 皆さんの周りではいかがですか?

 当然軽視されていると思っている状況では、モチベーションが高いと言えま
せん。どこでもある話ですが、ある所に集中すると、ある所に行き届かない、
ヒトのマネジメントにおいてバランス感覚は大事だと言えます。売り手市場の
採用環境では、採用に力を入れるだけでなく、活用・育成もバランスよく考え
なければ、折角採用しても、すぐに流出する可能性も高いと言えます。また新
卒の採用ができても、その一方で若手・中堅社員が流失してしまうようだと、
何のための新卒採用?ということに成りかねません。

 極端な話、流失することを前提に採用・育成を考える方法もあれば、流失を
防ぐことを前提に採用・育成を考える方法もあります。人材開発を推進する人
事担当者・経営者・管理者の方々は、限られた資源をどこに集中するかを意思
決定する必要があります。時間もお金も豊富にあるということであれば別です
が、資源が限られている状況では、やはり足並みを揃えておかなければ、上手
く機能しません。

 採用・育成に限ったことではありませんが、担当部門だけで解決する問題が
徐々に減ってきているように思われます。価値観の多様化、環境変化が加速す
る中では、足並みを揃えることの重要性が高まっているように思われます。
 当然、人材開発部門は、全体の足並みを揃えることに関して、重要な役割を
担っていると言えます。

 新年を迎え、年初の方針など発表されている企業・職場が多いと思われます。
メンバーの足並みは揃っているか?もっと揃えるためにはどうすれば良いか?
人材開発部門の年初目標の一つとして考えてみてはいかがでしょうか?


             (2007/01/15 人材開発メールニュース第416号掲載)
                         WISEPROJECT:吉次 潤


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