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10年を振り返って…
 私事で恐縮ですが、この4月で、独立して丸10年を迎えることができました。
思い返せば、非常に軽い気持ち?で独立、会社を立上げ、危なっかしい足取り
でしたが、本当にたくさんの方々に支えられ、とりあえずここまでたどり着い
た感じがします。

 最近、20代・30代の方から、独立・起業したいという相談を受けることがあ
ります。そういう相談を受ける場合、いつも「やってみれば…」という無責任
な回答しかできません。確かに色々話を聞くと成功する可能性が高いと感じる
こともあれば、低いと感じることもあります。しかし実際は、やってみないと
わからないというのが、ほとんどではないでしょうか。一番大事なのは「実行
する」という意志の有無だと思います。

 さらに「やってみれば…」と言った後に、「駄目だったら、また考えれば…」
と無責任な回答を付け加えています。(今更ですが、相談に来た方に失礼な回
答をしているようで、申し訳ありません)。ただ、「やってみれば…」と、前
に一歩踏み出す勇気も必要だと思いますし、「駄目だったら、また考えれば…」
と、負のリスクを感じれば、すぐに引き返す勇気も必要だと思います。本当に
進みたい道であれば、一旦引き返して、条件が揃えば、また挑戦できるように
思われます。

 起業や独立に限ったことではありませんが、組織・チームをリードしていく
人材には、進む・引き返すだけに限らず、「決める」ことが求められます。や
はり元気の良い組織は、「決める=意思決定」が早く、多いという印象を受け
ます。「多い」と言うのは、同じ方向に進む場合においても、タイムリーに見
直しを行い、同じ方向に進むと言う意思決定しているという意味です。逆に、
やはり元気が無い組織は、「決める=意思決定」が遅い(または、しない)と
いう印象を強く受けます。「決める勇気」は、組織を活性化させるビジネスリ
ーダーの必須の条件ではないでしょうか。

 私自身、この10年の経験の中で、結果として様々な意思決定をしなければい
けない場面に遭遇できたように思えます(他に誰も決めてくれませんので、お
かげで貴重な経験ができたと感じています)。これからも自らが、「やってみ
れば…」「駄目だったら、また考えれば…」という気持ちを忘れずに、新しい
ことに取り組んで行くつもりです。
 私の自身のテーマでもありますが、「魅力的な意思決定」が人を引き付け、
才能を引き出す源泉になるのではないかと考えています。より多くの「魅力的
な意思決定」ができる、または演出できる存在でありたいと考えています。
 今後ともご愛顧・ご支援をよろしくお願いいたします。


             (2006/04/10 人材開発メールニュース第379号掲載)
                         WISEPROJECT:吉次 潤


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