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これまでの10年、これからの10年
 皆様、明けましておめでとうございます。良いお年をお迎えになれましたで
しょうか。本年もよろしくお願いいたします。

 さて、私事で恐縮ですが(といってもこのコラムはほとんど私事ばかりです
が)、私は今年戌年、年男ということになります。
 併せて、今月18日に我が社(有限会社人夢工房)は設立して丸10年を迎える
こととなりました。年齢の方はさておき、ここまでなんとか辿り着けましたの
も、ひとえに皆々様及びお客さま各位のお陰であること明白であり、この正月
はとても平坦ではなかった道のりを思い起こして、しばし感慨にふけった次第
です。月並みな言葉ですが、「めでたさも中位なり、オラが春」といったとこ
ろでしょうか。

 設立当初は、自分なりにやや高邁なビジョンや夢を持ち、その実現に向けて
常に前を向いて行動していこうと気楽にスタートしました。常に前を向いて行
動していくことは今も変わらない心構えですが、高邁なビジョンは何となく日
々の仕事に追われて、いつのまにか雲散霧消(トホホですが…)、自らの理念
は変わらずとも、気がつけば当初想定していた仕事とはやや方向性の違う仕事
に埋没してしまっているような気がしたままの10年、そんな気がします。

 とはいえ、共著1冊を含めて上梓した出版物2冊、市販はされていませんが、
限定された市場で販売されているテキスト3冊(今月、更に1冊)、某企業グル
ープ内での教育用テキスト12冊を執筆させていただき、形として残るものを世
の中に送り出せたことは、そのチャンスを与えてくれた方々への感謝とともに、
10年の足跡としてうれしい限りでもあります。

 ただこれまでの10年を思うとき、有形なものはきっと大切ではなく、むしろ
無形なもの、人との出会いであったり触れあいであったり、信頼して仕事を任
せていただけるといったことの蓄積の方がきっと大事な財産になって10年を迎
えられたのだと思っている次第です。それがとてもありがたくもあり、自らの
歩んできた証と感じます。

 これからの10年、それがあるかどうかはわかりませんが、この10年の意味を
かみしめ、一歩一歩、一つひとつの目の前の仕事に、誠実に限りある能力・知
力をフル回転して努めていくことを誓った例年とは違った正月を迎えることが
できました。

 今年一年、皆々様にとって良い年でありますように。
 そして、今年もご愛顧のほどよろしくお願いいたします。


             (2006/01/10 人材開発メールニュース第366号掲載)


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