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コミュニケーションの現状確認…自己診断法
 コミュニケーションに重要性については、誰もが理解していると思われます
が、いざ現場で実践、またコミュニケーションを改善していくと考えると、ど
こから手をつければいいかわからないという声を聞きます。
 コミュニケーションに限ったことではありませんが、改善を進めていくため
には、現状を確認することからスタートします。対人関係、特に2者間のコミ
ュニケーションの現状を確認する簡単な方法の1つとして、下記のような方法
があります。

 それは、自分と特定の誰かを想定して、コミュニケーションの発信割合をチ
ェックする方法です。例えば、自分が上司で、部下の誰かとの日頃のコミュニ
ケーションを想定します。自分と部下の会話の総量を10とした時に、どちら
が発信している割合が多いか(どちらが話すことが多くて、どちらが聞くこと
が多いか)を自分と部下(相手)それぞれが自己診断する方法です。5:5、
6:4、3:7など日頃どちらから話す(または聞く)ことが多いかを、自己
申告してもらうだけでOKです。
※皆さんも特定の誰かを思い浮かべて、イメージしてください。

 こういう話をすると、良好なコミュニケーションは5:5のように思われる
かもしれませんが、そうではありません。
 良好なコミュニケーションが成立しているかどうかを、確認するためには、
自分と相手、それぞれが思い浮かべる比率が一致しているかどうかが大事にな
ります。自分と相手、それぞれが9:1と回答しているのであれば問題ありま
せんが、自分は6:4と回答したにも関わらず、相手は3:7と回答している
ようであれば、かなり認識にズレが生じています。

 比率がズレている両者の関係においては、日頃のコミュニケーションにおい
ても、どちらかが伝えたいことが伝わっていなかったり、聞いて欲しいことが
聞いてもらえていないと言う不満が蓄積されているケースが多いようです。
 回答がズレている場合は、危険信号が出ていると認識していただき、まずは
それぞれが回答した理由をじっくり話し合うことをお勧めいたします。

 上司−部下という職場の関係だけでなく、様々な人間関係の中で同様のこと
が言えます。みなさんはいかがでしたか?


             (2005/07/25 人材開発メールニュース第344号掲載)
                         WISEPROJECT:吉次 潤


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