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動き出しのマネジメント
 仕事を進めていく場面では、基本的なことですが、様々な課題を設定し、計
画を立てて取り組んでいくことになります。では、どういう進め方で取り組む
と最終的に早くゴールにたどり着けるか?、一つの特徴として、「動き出しの
早さ」ということが挙げられるように思います。

 例えば、計画作りなどを行う場合に、ある程度計画作りが進んでいくと、ど
うしても行き詰まるところが出てきます。特に、利害が対立する、代替案がい
くつか出されるような場合には、一長一短があり、急に作業のスピードが遅く
なる場面が発生します。そのような場面で、メリット・デメリットを理解した
上で「とりあえずやってみよう」という組織(個人)と、もう少し議論を煮詰
めていこうとする組織(個人)に分かれる傾向があります。全てと言うわけで
はありませんが、やはり「とりあえずやってみよう」という組織(個人)の方
が、早くゴールにたどり着いている傾向が多いようです。またプロセスを比較
してみても、「とりあえずやってみよう」という組織(個人)の方が、取り組
み姿勢や意欲を比べた場合、活発に取り組んでいるケースが多いように見受け
られます。(勿論ただスタートするだけで、振り返ることを怠ると、暴走して
しまうこともありますが…。)

 最近、目標管理制度を導入している会社で、目標・計画を策定する際に、特
にスタート部分に焦点をあて、スタートを重点的にかつ明確に決めていただく
ことを進めている企業があります。特に管理者に方々には「動き出しのマネジ
メントを強化する」という方針を出し、部下の目標・計画作りを支援する場面
でも、スタートを重点的に指導することに積極的に取り組んでいます。この会
社では、以前は目標設定する際に、目標と現実が乖離する〜目標を高めに設定
する傾向が強く、最終的に目標未達に終わることが多かったのですが、「動き
出しのマネジメントを強化する」ことで目標が達成される割合が高くなってい
ます。

 経営もそうですが、未来に対する意思決定は、熟考すれば正解が見つかると
言うものではないように思われます。答えがわからない目標に対して挑戦して
いくためには、まずは動いてみる、それから考えるという行動パターンも必要
だと思われます。動き出すと発生する、新しいアイデアやチャンスも少なくな
いように思われます。
 最近色々なところで「先送り」ということが話題になっています。いつまで
たっても、結論が出ない問題に対しては、状況が好転することは考え難く、ま
すます状況が悪くなっていくことが多いようです。
 みなさんの組織の「動き出し」はいかがですか?

[追伸]
 前回無事?300号を発行させていただきました。その後、たくさんの励ま
しをいただきました。改めて御礼申し上げます。
 また299号のメールニュースで、最近時々執筆することもありますと書き
ましたが、どこで?と問合せがありましたので、参考までに下記URLをご覧
下さい。(掲載内容は見ることができませんが…ごめんなさい。)

◆先見経済2004年9月第1週号
 → http://www.seiwakai.com/senken/200409_1.html

 今後とも何卒よろしくお願いいたします。


             (2004/09/13 人材開発メールニュース第301号掲載)
                         WISEPROJECT:吉次 潤


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